■ ~オリンピックとFF~
国内のみならず、世界中から注目を浴びて開催された東京オリンピック/パラリンピックもいよいよ大詰めです。
様々な情勢、意見、提言があり当初の予定とは大きく様変わりしてしまったオリンピックですが、開会式が2021年7月23日に行われ、ご覧になった方も多いかと思います。
ピクトグラムのパフォーマンス、ドローンによるロゴ、マンガの吹き出しがモチーフのプラカード等、その演出も多くの話題を生んでいます。
そんな中、入場行進で日本のゲーム音楽がBGMとして採用されていました。
◆ドラゴンクエスト「序章:ロトのテーマ」
◆テイルズオブシリーズ「スレイのテーマ~導師~」
◆モンスターハンター「英雄の証」
◆キングダムハーツ「Olympus Coliseum」
◆クロノ・トリガー「カエルのテーマ」
◆エースコンバット「First Flight」
◆テイルズオブシリーズ「王都-威風堂々」
◆モンスターハンター「旅立ちの風」
◆クロノ・トリガー「ロボのテーマ」
◆ソニック・ザ・ヘッジホッグ「Star Light Zone」
◆ウイニングイレブン(Pro Evolution Soccer)「eFootball walk-on theme」
◆ファイナルファンタジー「MAIN THEME」
◆ファンタシースターユニバース「Guardians」
◆キングダムハーツ「Hero’s Fanfare」
◆グラディウス(Nemesis)「01 ACT 1-1」
◆NieR「イニシエノウタ」
◆サガシリーズ「魔界吟遊詩-サガシリーズメドレー2016」
◆ソウルキャリバー「The Brave New Stage of History」
19曲が採用されたそうですが、そのゲームの中に登場するアイテムを今回は取り上げてみようと思います。
上記のゲームの【ファイナルファンタジー】【テイルズオブシリーズ】等をはじめ、ファンタジー作品にはエリクサー・エリクシール等と呼ばれる希少なアイテムが登場することがあり、キャラクターの体力等を全回復させてくれます。
実はこのアイテムは実在!?しています。
フランスのとある修道院に、古くから伝わる不老長寿の霊薬とも言われるのが、今回のアイテムです。
フレンチ・アルプスの一角、イゼール県のシャルトリューズ山塊の中、サン・ピエール・ド・シャルトリューズには、この地で1084年に始まるカルトジオ会の総本山ラ・グランド・シャルトリューズ修道院があります。
現在でも900年前に建造されたこの修道院は俗世間から完全に切り離され、静寂の中、祈りを捧げる自給自足の生活を、約30人の修道士たちが送っています。
外界とは完全に遮断された修道院は一般開放されておらず、訪問や見学は禁じられています。
観光できる場所としては、2キロほど離れた所にかつて助修道士たちが使っていたルネッサンス時代の建物を博物館に改装した施設があり、雰囲気を感じることができます。
日本では2006年に、ドイツ人のフィリップ・グレーニング監督によって、この修道院のドキュメンタリー映画「大いなる沈黙へ」が、公開されました。
静寂が重視され、修道士同士の会話ですら制約があるこの修道院に1984年に撮影依頼を開始し、16年後「音楽なし、ナレーションなし、照明なし、ただ一人で修道士とともに暮らす」という条件のもと、世界で初めて内部の撮影許可を取った作品だそうです。
~修道院の霊薬としてのリキュール エリクシル・ヴェジェタル~
シャルトリューズというこの修道院の名前を冠する薬草リキュールがあり、フランスで最も有名なリキュールと言っても間違いないと思います。
1605年に修道院にもたらされた書物の難解なレシピが基になり、1764年130種の薬草を浸出したリキュールとして誕生したといわれています。
当時は嗜好品としてではなく、旅人や病人を癒す薬として広まったようです。
この薬が【L’Élixir végétal エリクシル・ヴェジェタル】(植物の霊薬)と呼ばれるアルコール分69%のリキュールです。(近年では2010年にEUのアルコール規制により69%に落とされるまで71%で販売されていました)
このリキュールは、飲むというよりも、舐めるといった方が良いのではないかと思います。
角砂糖に数滴落とし、この角砂糖をゆっくりと口の中で溶かしながら味わうことが良いとされています。
~門外不出のレシピ~
現代では、派生していくつかのリキュールのバリエーションが製造・販売されていますが、一般的には「シャルトリューズ・ヴェール」と呼ばれるパワフルなハーブの味わいの55%の緑のボトルと、「シャルリューズ・ジョーヌ」と呼ばれるハーブの中に蜂蜜の甘さを感じさせる40%の黄色いボトルの2種類が食後酒やカクテル等でよく知られています。
そして、シャルトリューズで忘れてはならない逸話が、決して公開されない秘伝のレシピです。
シャルトリューズの売り上げは先のカルトジオ会にとって重要な収入源となっています。
レシピには特許が及ばないため、製法の漏洩を防ぐため、代々最終レシピはそれぞれ部分的に2/3ずつ、選ばれた3人の修道士にのみ伝えられて来ました。
これにより、2名の修道士が協力しない限り、霊薬のレシピは完成せず。現在でも秘密は守られているのです。
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<ブログ投稿>
高橋 健太 KENTA TAKAHASHI
2003年 辻調理師専門学校フランス校 卒業後
フランス・ローアンヌ トロワグロ勤務
2004年 帰国後 アークヒルズクラブ 入社
その後、都内のレストランで勤務
2010年 ルヴェソンヴェール東京入社
日本ソムリエ協会 認定ソムリエ
メートル・ド・セルヴィスの会 会員
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